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投資と企業分析

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トヨタの財務の健全性

  


    今回はトヨタ自動車の財務の健全性について、バランスシートをみてみたいと思います。数字は概算で出しますので、詳細は実際の決算をみてください。


   まずは短期の支払い能力を当座資産と流動負債を比較してみてみます。当座資産とは短期間に現金化できるお金、流動負債は短期間に返さないといけないお金にあたります。


   2018年当座資産5兆2719億円、流動負債17兆7969億円。2019年当座資産5兆9474億円、流動負債18兆2269億円となっています。


   圧倒的に流動負債の方が多くなっていますので、短期の支払い能力は低いようにみえます。


   つぎは長期の支払い能力をみてみます。長期の支払い能力に関しては、固定資産と自己資本を比べてみます。固定資産は長期の資産、自己資本は長期の資本を意味します。長期の資産は長期の資本で賄わないといけません。


   2018年自己資本18兆7360億円、固定資産10兆2676億円、2019年自己資本19兆3481億円、固定資産10兆6855億円となっています。


    長期の支払い能力に関しては、自己資本が多いので問題なさそうです。


   キャッシュフローもみてみます。2018年、2019年とも営業CF➕、投資CF▲、財務CF▲となっています。


   これは堅調な経営を意味しています。本業の収支がプラスで、その範囲で投資し、余った分を返済にあてています。


   本業収支を示す営業CFが4565億円減っているのが少しきになりました。


   総合してみてみると、トヨタ自動車はたくさん借金をしているが、本業のプラスがそれより大きい。


   ただし、本業収支がマイナスになると一気に経営が傾く可能性もあるので、注意が必要かもしれません。