ソニーの安全性
2020年3月期第3四半期決算短信よりソニーの安全性を考えてみたいと思います(今回はわかりにくくなるので、金融分野は除きます)。安全性の指標を見るときは優先順位があります。①手元流動性②当座比率③流動比率④自己資本比率の順番になります。現金に近いところからチェックするのが原則になります。
1.手元流動性
手元流動性はすぐに使えるお金を月商で割ったものです。実際に計算してみると、現金及び預金:861.447百万円÷(売上高:2.058.759円÷9ヵ月)=3.76ヵ月となります。基準としては、大企業1ヵ月、中堅企業1.5ヵ月、中小企業1.7ヵ月となっています。なので、かなり多めに現金をもっています。
2.当座比率
当座比率は当座資産÷流動負債で計算できます。当座資産とは流動資産の中でもより現金化しやすいものをいいます。実際に計算してみると、当座資産(現金及び預金861.447百万円:+受取手形+売掛金:1.315.948百万円)÷流動負債:2.887.353百万円=75%となります。90%以上あるといいので、不十分となります。
3.流動比率
流動資産を流動負債で割ると計算できます。計算してみると、流動資産:3.274.071百万円÷流動負債:2.887.353百万円=113%となります。一般的に120%あればいいといわれているので、少し足らなそうです。
4.自己資本比率
長期の安全性を自己資本比率でみます。計算方法は純資産÷資産です。計算すると、純資産:3.324.824百万円÷7.565.205百万円=44%となります。業種によって自己資本比率はかなり差があります。ソニーの属する電気機器業の平均は40くらいなので問題ない数値となっています。
総合して分析すると、短期では問題なく、中期では少し足りないが、長期は問題ないといった結果でした。
総合して分析すると、短期では問題なく、中期では少し足りないが、長期は問題ないといった結果でした。