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イオンの決算

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 損益計算書

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業績アップ!

今回はイオンの決算の損益計算書を通して、三年間の売上高、利益、販管費の推移をみていきたいと思います。

 

1.売上高、売上高成長率

まずは売上高の推移をみていきます。2017年2月期:8.210.145百万円、2018年2月期:8.390.012百万円、2019年2月期:8.518.215百万円となっています。次は売上高成長率をみてみます。2018年2月期+2.2%、2019年2月期+1.5%となっています。売上高成長率の適正水準は超優良水準:6~20%、安全水準:0~5%、準危険水準:▲1~▲10%、危険水準(1):▲11~▲20%、危険水準(2):21%以上、超危険水準:▲21%以下、となっているのでイオンは安全水準だといえます。この売上規模で成長しているのは凄いです。

 

 

2.営業利益、売上総利益高営業利益率

まずは営業利益の推移をみてみます。2017年2月期:184.739百万円、2018年2月期210.273百万円、2019年2月期:212.256百万円、となっています。売上総利益高営業利益率は適正な基準となるので採用します。営業利益÷売上総利益高(売上高-売上原価)で計算できます。結果は、2017年2月期:9.2%、2018年2月期:10.4%、2019年2月期:10.3%となっています。目安は超優良水準:11%~20%、標準:10%、改善の余地あり:0~9%、赤字:マイナス、儲かりすぎ:20%以上となってます。2017年2月期は改善の余地ありでしたが、そこから標準な水準まであげているのですばらしい経営をしているのがみてとれます。

 

3.販管費、売上高販管費率

まずは販管費の推移をみてみます。2017年2月期:33.5%、2018年2月期:33.6%、2019年2月期:33.8%となっています。日本の大手の平均が約27%となっているのでやや高めかなといった印象です。少しづつ上がってしまっているので販管費にかんしては改善の余地があるのかもしれません。

 

 

バランスシート

 

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財務の安全性


イオン(8267)の2020年2月期の決算短信より安全性を考えてみたいと思います。安全性の指標を見るときは優先順位があります。①手元流動性②当座比率③流動比率④自己資本比率の順番になります。現金に近いところからチェックするのが原則になります。
 


1.手元流動性

手元流動性はすぐに使えるお金を月商で割ったものです。実際に計算してみると、現金及び預金:1.221.991円÷(売上高:7.505.415円÷12ヵ月)=1.95ヵ月となります。基準としては、大企業1ヵ月、中堅企業1.5ヵ月、中小企業1.7ヵ月となっています。なので、しっかり、現金を準備しているのが分かります。
 

2.当座比率

当座比率は当座資産÷流動負債で計算できます。当座資産とは流動資産の中でもより現金化しやすいものをいいます。実際に計算してみると、当座資産(現金及び預金:1.221.991円+コールローン:53.773百万円+受取手形及び売掛金:1.626.704円+有価証券:462.062百万円)÷流動負債:6.599.221百万円=51%となります。90%以上あるといいのでかなり低い数値となっています。
 

3.流動比率

流動資産を流動負債で割ると計算できます。計算してみると、流動資産:6.713.352円÷流動負債:6.599.221円=102%となります。一般的に120%あればいいといわれているので、水準より低い数値をなっています。
 

4.自己資本比率

長期の安全性を自己資本比率でみます。計算方法は純資産÷資産です。計算すると、純資産:1.849.278百万円÷資産:11.062.685円=16.7%となります。業種によって、自己資本比率の基準はかなり差があります。イオンは小売業です。小売業の平均は45%となっています。なので、かなり低い基準となっています。
 
 
総合して分析すると、短期的にはかなり安全だが、中長期で考えると安全性は低いと考えられるます。しかしこれには理由があって、イオンが銀行業もかねているからです。銀行と考えると、自己資本比率が16.7%は十分な数字だといえまので、長期的にみても問題ないのかなといえます。
 
 
 
 
 
 
 

キャッシュフロー

 

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キャッシュフロー

今回はイオン(8267)の2020年2月期の決算短信からキャッシュフロー計算書をとおしてお金の流れをみてみたいと思います。キャッシュフローは三種類あります。イオンの場合は営業CF+、投資CF△、財務CF+となっています。これは積極的に投資をおこなっているのが分かります。本業の収支がプラスだが、それを超えて投資をおこない、不足分は借入金で賄っている状態です。イオンのような大きな企業がせめた経営を行っているのはおどろきですね。キャッシュフローを一つずつみていきたいと思います。
 

1.営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは本業の収支を表しています。ここがマイナスだと経営はくるしい状態にあります。キャッシュフロー計算書を見るときはまず営業キャッシュフローがプラスかどうかを確認します。イオン(8267)は+624.660百万円となっています。次に営業キャッシュフローが収益面からみても適正な水準にあるかみるために、「キャッシュフローマージン」という指標で確認します。キャッシュフローマージンは営業キャッシュフロー÷売上高で計算できます。実際に計算してみると、624.660百万円÷7.505.415百万円=8.3%となります。7%以上が目安となるので合格点だと思います。
 

2.投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローをみることで企業が投資にどれくらいお金をつかっているか見ることができます。投資にお金を使うので基本的にはマイナスとなります。プラスの場合、固定資産を売却して返済にあてていて経営がかたむきつつあるケースもあるので注意が必要です。投資キャッシュフローを見るときは未来への投資をおこなっているのかをみるのが大切です。有形固定資産の取得による支出がその目減り額である減価償却費より多ければみらいへの投資を行っているとみなすことができると思われます。イオンの場合、有形固定資産の取得による支出が△417.762百万円、減価償却費が292.747百万円となっているので未来への投資をしっかりおこなっています。
 

3.財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローからは二種類の意味を読み取ることができます。一つは銀行等からの融資・返済等のファイナンスです。もう一つは配当の増減です。基本的にはマイナスが好ましく、営業キャッシュフローがマイナスで財務キャッシュフローがプラスの場合は経営が傾いていて融資をうけて何とか無理くり経営しているだけのこともあるので注意が必要です。イオンは銀行業にも力を入れているので、現金を増やしているのがみてとれます。

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